11月1日と2日、”たまに”の拠点の外壁に「巨大なハート」をみんなでつくるマステアートイベントを開催しました。記念すべき5回目となるこのイベントで、延べ約80名の手により、”たまに”の巨大なハートは、大空へ羽ばたく鳥たちとともに彩り豊かに生まれ変わりました。
初めての試みとして高所作業車を導入、図柄もパワーアップ
チャレンジのひとつとして、今年は高所作業車を導入。足場の組み立ても、図柄をチェックするための繰り返しの昇り降りの負担もなくなり体力が温存できるだけでなく、足場の段差という制作上の制約から解放されることになりました。
そこで毎年お世話になっているアーティストの西村さんから提案されたのが、「鳥の図柄」。最終的に、巨大ハートの上に21羽の鳥たちが舞うことに。ハートも220個という圧巻の数になり、開放感と希望を感じさせる作品となりました。

年に一度の「結節点」として機能し始めた5年目
5回目ともなると、イベント運営の場もすっかりこなれてきます。ボランティアでサポートに入ってくださる方々や、「毎年この日を楽しみにしている」と顔を出してくださる常連さんたち。運営が安定するのはもちろんのこと、年に一度のイベントの場が、同窓会のような温かさをまとうようになってきました。
「結節点」という言葉をご存知ですか? 私も最近知人に教えてもらったのですが、「(再)集合の時間と場所」を意味するのだそう。年に一度のマステアートイベントも、まさにそんな場所になっていると感じます。
オープンな場だからこその、多様で心地よいバランス
そんな、ちょっと安定した場に、初めての方たちもいらっしゃり、場が生き物のように変化し育っていく。ここならではの多様で心地よいありようが、年を経るごとに更新されていくのを感じます。
1日じっくりお手伝いしてくださったりする方もいれば、ほんの20-30分腰を下ろしてひとつだけ作品を作って帰る方。どれも自然で、どんな方も等しく歓迎され見送られる。それぞれが楽しめる範囲で関わることができる。
今年は、通りすがりのフランスからの旅行客が立ち寄って、この場での時間を楽しんで行かれるという、今の時代を象徴するような思いがけない出来事もありました。

最後に──
秋晴れの下、今年も心地よい疲労感とともに、充実した2日間が終了しました。改めて、このイベントを支えてくださったすべての皆さま、特に、英さん、大木さん、石角さん、くまちゃん、太田さん、今年は高所作業車の手配をしてくださったODA建設様、マスキングテープを安価でご提供くださっているMARK’S様、協賛のつなぐファクトリー、そして、いつもあたたかく私たちの活動を見守ってくださる近隣の住民の皆さま、アーティストの西村公一さんに、心から感謝いたします。いつも本当にありがとう。
5年という節目を迎え、みなさんと共に育ててきたこの場所が、これからも多くの人々の「結節点」としてあり続けてくれることを願って。
文:佐竹 麗





